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ドローン農業DXにおけるドローンの活躍について解説

農業DXにおけるドローンの活躍について解説

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2022.02.13

近年注目を集める農業DXは、ドローンをはじめとするデジタル機器を活用した新しい農業の形です。ただし一括りに農業DXといっても、そこにはさまざまなアプローチがあります。その中でも、ドローンは農薬散布や肥料散布などを中心として実際に活用が広がっている、有用な事例です。
そこで本記事では、農業DXにおけるドローンの活躍について解説していきます。

農業DXとは?農業DXの目的・事例

そもそも農業DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して農業を変容させることを意味します。また、農業DXの推進は農林水産省が主導となっており、国規模での施策であると言うことができます。
一口にデジタル技術といっても、ドローンをはじめとしてセンサーやロボット、オンラインのシステムなど、さまざまな技術が該当します。具体的な農業DXとしては、次のような取り組みが挙げられます。

  • 農薬散布や肥料散布にドローンを活用して効率化する
  • 耕起作業を自動化されたトラクターで行う
  • 農作物の収穫時期をデータから決定する
  • 広大な農地をドローンを活用し遠隔で見回る
  • オンラインを活用して消費者へ直接農作物を販売する
  • 農地をシステムで管理して水位や温度を自動で調整する

この他にも農業DXの取り組みは多岐に渡り、その現場や対象の農作物、活用するデジタル技術などによって、さまざまなアプローチが期待できます。また昨今の農業は高齢化に伴う労働力不足をはじめ、それに伴う生産コストの高騰や耕作放棄地の増加など、多くの問題を抱えているのが実情です。こうした農業の問題を解決することを主な目的として、農業DXが多くの現場で進められています。

農業の問題を解決するために活用されるドローン

農業の抱える課題解決のために農業DXが進められていますが、その中でも鍵になるのがドローンの活用です。上記でも触れたように、昨今ドローンは農薬散布や肥料散布、農地の見回りなどを中心として、すでに多くの農業現場で活躍しています。

ドローンを活用した農業DX事例

ここからは、ドローンを活用した具体的な農業DXの事例について、農薬散布・肥料散布、播種、データ収集、圃場(ほじょう)管理と作業別にご紹介していきます。

ドローンを活用した農薬散布や肥料散布の効率化

ドローンを活用した農業DXの中でも、先行して多くの事例が上がっているのが、ドローンを活用することによる農薬散布や肥料散布です。従来、農業DXにおけるドローンの活用といえば、除草剤や殺菌殺虫剤などの農薬散布がメインでした。
しかし昨今では、肥料散布にもドローンを活用し効率化が実現しています。従来のように人力で農薬散布や肥料散布する場合には、重量のあるタンクを背負い込んで移動する必要があり、生産者の大きな負担となっていました。特に高齢化の進む農業で重労働は大きな課題です。そのため、ドローンを活用した農薬散布や肥料散布といった農業DXは、農業の抱える課題を解決するための一手として、今後もさらに広がっていく見込みです。

「農薬だけじゃないドローンで散布できる肥料まとめ」の記事はこちら

ドローンを活用した播種の実現

以前から農業DXとして、ドローンを活用した播種についても、さまざまな角度から試行錯誤がなされてきました。しかし形も比重も異なる粒状物を均一に散布することになる播種作業は、技術的な難易度が高い傾向にありました。そのためドローンを活用した播種は、実用に至っていなかったのが実情です。
そのような状況の中、近年はドローン自体の性能向上や播種装置の性能向上に伴い、播種作業が可能なドローンも実用化に至っています。これによって稲栽培で発生するコスト削減が実現し、栽培面積の増加や低コストでの米栽培の実現も見込まれています。

ドローンを活用した圃場のデータ収集

農業の抱える課題の1つとして、「後継者が育たない」「育つまでに長い年月を必要とする」ことが挙げられます。これは従来の農業において、長年の勘や憶測に基づくスタイルが一般的だったことが、1つの要因です。
農業DXによるドローンを活用したデータを収集を行うことで、勘や憶測といった主観に頼らない、データを利用した客観的な農業スタイルを実現することができます。それにより、
農業の意思決定をサポートでき、後継者の育成にも効果的です。またデータに基づいた農業の意思決定は、収穫量や品質向上にも効果的です。実際にドローンを現場へ飛ばし気温や気候、水温などをデータ収集し、過去のデータと照らし合わせることで、より適切な気温や気候、水温などの調整が可能になります。

圃場管理の省人化に向けたドローン活用

農業大国として知られるアメリカに比べると、日本は圃場の面積が小さい傾向にあります。しかし昨今は企業や農業団体が、比較的大きな規模で農業に取り組むケースも増えてきました。そこで課題になるのが、広大な圃場の効率的な管理です。
その際、少ない人員で圃場の状態や水位などを確認できるとあって、ドローンを活用した圃場管理が進んでいます。また日本では平地以外にも圃場が設けられているケースもあり、従来はそうした特殊な圃場の管理には手間がかかってしまっていました。そのため、農業DXの取り組みとしてドローンを活用することで、特殊な圃場でも効率的な管理の実現が期待されています。

まとめ

今回は、農業DXにおけるドローンの活躍についてご紹介しました。
農業DXは国主導の取り組みであるため、今後もその範囲は拡大していくはずです。従来までは勘や憶測などの主観に頼っていた作業も、ドローンなどの適切なデジタル機器を導入することで、客観的なデータに基づいた作業に変えることができます。そうすれば、技術を後継者に伝えることも容易となり、慢性的な人手不足が深刻化している農業に活力を取り戻すことができるでしょう。

マゼックスでは、今回紹介したような、さまざまな農業シーンで活用することのできるドローンを開発・設計しています。農業DXの取り組みを行うにあたり、ドローンの導入を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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