近年ドローンが急速に普及したことで、その言葉を聞く機会も多くなってきましたが、改めてドローンとは何か、ご存知でしょうか。
ドローンは無線操縦で飛行する小型無人機であり、主に娯楽用と産業用の2種類があります。今回の記事ではドローンとは何か、また娯楽・産業用ドローンにはどのような種類や特徴があるのかを解説していきます。
これから趣味の1つとしてドローンを使ってみたい方や農業をはじめとする産業で活用を検討されている方は、参考にしてみてください。
近年は急激にドローンが普及しているため、ドローンがどんなものであるか知っている方も多いでしょう。しかしドローンの定義や名前の由来についてご存知の方は少ないかもしれません。まずはドローンの定義やラジコンとの違い、名前の由来についてご紹介していきます。
ドローンは、元は軍事用として使用されていたものでした。当時は無人車両や無人航空機、無人船舶など、自律的に稼働する機体全般をドローンと呼んでいました。また現在の意味合いでドローンと呼ばれ始めたのは、2010年以降のことです。
そして2015年には、航空法第2条22項の改正により「無人であり、遠隔操作または自動操縦で飛行できる、200g以上の重量の機体」がドローンと定義されるようになりました。
ドローンと混同されるものにラジコンが挙げられます。上記のドローンの定義で考えてみると、遠隔操作で飛行可能なラジコンヘリコプターもドローンの1つです。また重量200g以下の場合は遠隔・自動操縦で飛行できる無人機であっても、ドローンには含まれないことになります。
しかし一般的にドローンの定義は、もう少々曖昧で、小型で自動操縦できる機体全般がドローンと呼ばれることもあります。実際にはプロペラが1つ、もしくは2つのヘリコプターを小型化した形状のものをラジコンヘリ、プロペラが4つのものをドローンと呼ぶケースが多いでしょう。
ドローンの名前の由来は、以下2つの説が代表的です。
一般的によく聞く由来は、1つ目のミツバチの羽音に似ている説です。複数のプロペラにより飛行するドローンの飛行音は、蜂の飛行音である「ブーン」という音によく似ています。
最初に普及していたのは、娯楽用としてのドローンです。主に空撮やラジコン感覚での趣味、競技シーンで使用されていました。多くの方がイメージされるのは、娯楽用かもしれません。
一般的によく知られているドローンは、カメラを搭載した空撮用ドローンです。最近は事業用の動画撮影としても活躍しています。
またラジコンのように、単に飛ばすことを楽しむトイドローンやホビードローンも多く存在します。趣味で楽しむドローンは価格帯も幅広く、安価に購入できるものも多い点が特徴です。
国内・国外問わず数々のドローンレースが開催されており、競技シーンとしてドローンが活躍しています。大会を主催する団体も多く、ドローンの操縦の腕や速度が競われています。
2015年は「ドローン元年」と言われており、政府や企業が本格的にドローンの産業導入を展開し始めました。今後もさまざまな産業での導入が注目されていますが、現段階では主に以下3つの目的での使用が活発です。
空中から農薬を散布してくれるのが、薬剤タンクを搭載した農薬散布ドローン。人手不足や担い手の高齢化などの課題を抱える農業界において、農薬散布作業はかなりの負担となっていますが、農薬散布ドローンが普及したことで、大幅な作業効率化が実現しています。農林水産省でも農薬散布ドローンの導入を推奨しており、補助金や助成金が出るケースも多くありますので、導入を検討されている方は要チェックです。
林業界では、苗木運搬ドローンが活躍。重い苗木の長距離運搬が可能となり、作業の効率化や人件費削減に貢献しています。苗木の運搬量はもちろん、複雑な山林の地形でも安全に飛行できる機能も備わっています。農業界と同様に、人手不足が著しい林業界でも苗木運搬ドローンの活躍が期待されています。
これまで延線・架線・索道用ドローンは、一般的な空撮用ドローンが使用されていました。しかしそれでは運搬性能や安全面での危険性が高いのが実情でした。そこで開発されたのが専用の延線・架線・索道用ドローンです。突風でも安定した飛行をキープし、かつ運搬性能にも優れている点が特徴です。
今回はドローンの基本情報をはじめ、2タイプの目的別にドローンの種類をご紹介しました。ドローンはさまざまなシーンで活躍しており、産業界ではドローンの活躍が期待されています。特に人口減少に伴う労働力減少が問われる日本において、ドローンはより有用な存在になっていくでしょう。