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ドローンドローンの資格取得に活用できる助成金

ドローンの資格取得に活用できる助成金

ドローン
2023.03.22

資格取得
各産業でドローンの活用が進む中、操縦スキルの事前確認や安全性の確保などに向けて、ドローンの操縦に関する国家資格が設けられるようになりました。それに伴い資格取得に活用できる助成金制度も登場しています。

従来ドローンに関連する免許は、基本的に民間企業が行う任意の資格取得のみでしたが、今後は基本的に国家資格取得の上での操縦が必要です。

そこで本記事では、ドローンの資格や免許取得に活用できる助成金を中心に解説します。

 

ドローンの資格と助成金活用について

2021年3月に閣議決定された「航空法改正案」において、2022年12月を目途にドローン操縦に関する国家資格の導入が発表され、2022年12月5日から本格的に制度が開始されました。これに伴い2023年現在は、ドローンの操縦に際して、操縦ライセンスや機体の認証が必要となる場合があり、助成金制度も設けられています。

また国家資格制度の導入背景としては、ドローンに関する知識や飛行技術の証明、安全性の確保、申請・許可の削減などが主な目的とされています。従来は基本的に免許や資格の有無に関わらずドローン操縦が可能でした。しかし今後は飛行条件によってはドローン操縦を行う場合、国家資格の取得が求められ、助成金の活用も推奨されています。

ただし趣味の範囲でドローンを飛行させたい場合や飛行場所・飛行方法によっては、従来のように国家資格は必要ありません。

無人航空機の操縦者技能証明とは

上記でも触れた2022年12月5日より開始される「航空法改正案」に伴って、令和4年12月5日時点の「無人航空機操縦者技能証明に関する法体系」が公表されました。「無人航空機操縦者技能証明等」は、操縦者がドローンなどの無人航空機を飛行させるために必要とされる、知識やスキルを証明するための制度です。

この制度によって、従来まで不透明だった操縦者のドローンに関する知識やスキルを、第三者の視点から証明できるようになります。ドローンの資格取得や助成金制度と並行して、こうした動きについても把握しておきましょう。

参考:無人航空機操縦者技能証明に関する法体系
https://www.mlit.go.jp/common/001510314.pdf

ドローンの資格取得に活用できる助成金とは

資格
そもそも助成金とは、一定の要件を満たせば該当の制度に応じた金額を受給可能な、国や地方公共団体、もしくは民間団体が実施する制度を指します。採択件数などによって支給されないケースもある補助金に対して、ドローンの資格取得に活用できる助成金は申請すれば基本的に支給される形です。

特に昨今、日本では少子高齢化や労働人口の減少が問題視されており、ドローンの活用は既存業務の効率化や新規事業への転換など、さまざまな可能性を秘めています。そのため国や地方公共団体をあげてドローンの資格取得が進むような施策が講じられています。そして、その一環としてドローンの資格取得においても助成金制度が設けられています。

人材開発支援助成金

ドローンの操縦技能やドローンに関する専門的な知識を、労働者に習得させるための訓練に必要となる経費や訓練期間中の賃金を助成してくれるのが「人材開発支援助成金」です。助成されたお金は返済する必要がなく、安心してドローンの操縦技能や知識向上に向けた資格取得に活用できます。

また雇用契約締結後5年以内かつ35歳未満の若年労働者が対象の「特定訓練コース」や、35歳以上の労働者が対象となる「一般訓練コース」など、企業の都合に応じたさまざまなコースが設けられています。「人材開発支援助成金」はドローン資格取得を進める場合、基本的にはいずれかのコースには当てはまるため、多くの場合に活用できる助成金です。そのため資格取得の助成金を検討している場合には、欠かさずチェックしておきましょう。

参考:人材開発支援助成金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html#%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%E4%B8%80%E8%A6%A7

働き方改革推進支援助成金(適用猶予業種等対応コース)

「働き方改革推進支援助成金」は、労働時間の縮減や年次有給休暇の促進に向けた環境整備に取り組む中小企業を支援するための制度です。また「働き方改革推進支援助成金」には複数のコースが設けられており、その中でドローンの資格取得対象となるのが、「適用猶予業種等対応コース」です。

「適用猶予業種等対応コース」は、労働時間短縮などに向けた支援として、労働時間短縮に必要な取り組みを行った事業主が対象となる助成金です。労働時間短縮や生産性向上に向けた取り組みが幅広く対象となるため、ドローンをはじめとした機器の導入や資格取得の研修費用が該当します。ドローンの導入時には、こうした助成金を有効活用し、できる限り負担なく取り組みを進めましょう。

参考:時間外労働の上限規制 わかりやすい解説
https://www.mhlw.go.jp/content/000463185.pdf

参考:令和5年度厚生労働省所管予算概算要求関係
https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/23syokan/