担い手の高齢化や従事者の減少に伴い、さまざまな課題を抱えている農業。そして今後もその流れは加速する一方だと見込まれています。
そんな中、その課題を解決するために注目されているのがドローンです。農作業は力仕事かつ、農薬散布など人力では作業が大変な作業が無数にあります。それを解消できるとあって、ドローンは農林水産省からも導入が推奨されています。しかしドローン初心者にとっては、数あるドローンの中から、どのような点に気をつけて選び活用すれば良いかは難しい問題です。
そこで今回は、農業従事者におすすめの農業用ドローンの選び方についてご紹介いたします。農業にドローン導入を検討している方や作業効率向上を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
農業用ドローンは主に農薬散布目的で活用されており、特に高齢化や労働人口の減少が著しい農業の現場では注目されています。これまで人の手で行っていた農薬散布も、ドローンに代替することで作業効率が大幅にアップします。ここでは農業用ドローンを選ぶ際に、押さえるべきポイントをお伝えいたします。
無線通信技術を利用して操縦するドローンには「電波法」という法律が適用されます。この法律に適した機体との証明である「技術基準適合証明等のマーク、通称「技適マーク」の有無は必ず確認する必要があります。
これがないドローンは法律違反となり、処罰の対象となってしまうので注意しましょう。安価な外国製ドローンに技適マークがないことが多いので、購入の際は特に注意してください。
農薬を散布する場所の面積にもよりますが、農業用ドローンを購入する際は最大飛行時間もチェックしておくことがポイントです。一般的には20〜30分が飛行可能時間です。
より効率的に作業を行いたい場合は、最大飛行時間が長いほど効果的です。散布場所に最適なスペックをもつドローンを導入することで、効率的な散布作業が実現できます。
散布目的でドローンを導入するのであれば欠かせないポイントです。さまざまな性能を備えたドローンがあるなかで、農薬散布に適した性能があることで、より効率的に作業できます。またそれだけでなく散布の精度も高いものとなるので、作物の品質を向上させるためにも着目すべきです。
タンク容量が大きいほど、1度に搭載できる農薬の量も多くなります。散布面積が広いほど、タンク容量が大きいものを選ぶと良いでしょう。ただし、タンク容量が大きいと飛行時間にも影響が出るケースがあります。そのためタンク容量が多ければ性能が良いわけではありませんので、注意しましょう。
離陸重量とは機体そのものの重さではなく、農薬・バッテリー・装置などを最大限搭載した時の重量のことです。ドローンは航空法により、機体の重さの規定があります。
そのため最大離陸重量が25kgを超えてくると点検の基準や試験などさまざまな項目が課せられるため、個人での所有ハードルが高くなります。さまざまな機能を搭載した結果、農薬が少ししか搭載できないとなると本末転倒になってしまいます。つまり農業用ドローンは大きければ良いということではないのです。
より効率的な散布を実現したい場合には、散布速度も重要なポイントです。メーカーによって散布速度も異なるため、散布面積に合わせた最適なものを選んでみてください。
より手間をかけずにドローンで農薬散布を行いたい場合は、自動飛行機能の有無も確認してみましょう。
もちろん基本的な操作ができる必要はありますが、より負担なくドローンを扱うには自動飛行機能にも注目してみてください。
ドローンは性能によって値段にも幅があり、相場は約100万円です。価格重視で比較的安いドローンを選ぶ際は、以下の注意点を確認してみてください。
ドローンは上空を飛行するものであるため、事故の危険性も危惧する必要があります。実際に事故も多数起きており、墜落による事故につながらないようにも、安全性を確保した機能がついているドローンを選びましょう。また農薬散布という本来の目的を果たせるようにも、散布性能も確認すべき項目です。飛行時間やタンク容量など目的に合わせたドローンを選ぶようにしましょう。
今回は農業従事者におすすめの農業用ドローンの選び方についてお伝えしてきました。農業用ドローンはメーカーによって性能や価格もさまざまです。ドローンを使用する目的から必要な性能や条件を洗い出し、最適なドローンを導入することがポイントです。
効率的かつ精度の高い作業が実現するようにも、導入する際には今回ご紹介した内容を参考に、最適な農業用ドローン選んでみてください。