ドローンスマート農業への移行に貢献する農業用ドローン

スマート農業への移行に貢献する農業用ドローン

ドローン
2020.07.22

近年農業分野における人口不足が急速に進む中で注目されているのが、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を用いた「スマート農業」です。その中でも、スマート農業の移行に貢献しているのが、農業用ドローンです。
今回はスマート農業について、その誕生の背景や詳細だけでなく、農業用ドローンの活躍についてもご紹介いたします。また無人航空機であるドローンが農業にどのように貢献できるのか、またスマート農業に移行することでどのようなメリットがあるのかについてもご紹介します。農業に課題を抱えている方やスマート農業への移行を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

スマート農業とは?

スマート農業とは、人の代わりにロボット技術や情報通信技術(ICT)を農業に応用することです。ではそんなスマート農業について、その誕生の背景や移行するメリットについてお伝えしていきます。

スマート農業誕生の背景

現在の農業は急速な人手不足の問題を抱えており、その背景には担い手の高齢化や後継者不足、若者の農業離れがあります。それでも一次産業である農業の需要が絶えることはないため、深刻な労働不足が問題となっています。そんな労働不足を解決するのが農林水産省も推奨している、スマート農業です。

人の手でしかできない作業を、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を用いることで、人手不足の解消だけでなく、作業の効率化や安全性の向上も図れると期待されています。

スマート農業へ移行すると何が起きるのか

ロボット技術や情報通信技術(ICT)を利用するスマート農業ですが、移行することでどのようなことが実現できるのかご存知でしょうか。

例えば、ロボット技術を応用した農業用ドローンや自動走行トラクターを活用することで、無人での作業が実現できます。特に自動化が進むと、高い技術が必要な機械操作も必要がなくなり、未経験者や女性の農業参入のハードルが低くなります。さらにロボットが働いてくれることで、作業負担の軽減や作業時間の削減も可能です。

また、情報通信技術(ICT)を用いることで、農業の技術やノウハウをデータとして蓄積でき、後継者の育成が容易になります。そして、人の手では管理しきれない育成状況や土壌の状態などをデータ化することで、作物の品質向上につながり、結果的には収益アップも見込めます。

このように、これまで人の手で行ってきた作業を代替することで、作業効率アップや作物の品質アップにもつながり、生産性が向上。さらに重大な問題である人手不足の解消にもつながります。

スマート農業に欠かせない農業用ドローンの活躍について

スマート農業に欠かせないのが、農業用ドローンです。スマート農業といっても領域が広く、導入の難易度も高いように思われているのが現状ですが、農業用ドローンは比較的導入がスムーズです。そのため農業用ドローンからスマート農業を実践する方も少なくありません。ここでは農業用ドローンで実現できることをお伝えしていきます。

高い散布効率による生産性の向上

農業用ドローンを活用することは、生産性の向上につながります。実際にこれまでかかっていた農薬散布時間を1/5~1/3に削減できたという事例もあるほどです。また高い散布効率で作業負担や時間を軽減できるだけでなく、今後は、センシングを活用した技術よって、必要最小限の肥料で効率よく散布を行い、収穫量と品質を向上させることも期待されています。

適切な時期・タイミングでの農薬散布が可能

ドローンを所有していれば、業者に依頼する必要もなく適切な時期・タイミングでの農薬散布が可能です。ドローンは自動飛行が可能で、農薬散布をする土地も把握できるため、好きな時期・タイミングで飛行させるだけです。そのため、業者の予定によって農薬散布の時期が左右されることもなくなり、トラブルを回避することにもつながります。

スマート農業の今後の課題について

農林水産省も普及拡大を図っているスマート農業ですが、一方で課題があるのも事実です。スマート農業は機械を用いるため、始める際には新しい機械の導入が必要です。その他の全ての機材を揃えるとなれば、相応の設備投資が必要です。

ただし、ドローン導入には助成金や補助金があり、スマート農業全体における金銭的サポートを行っています。これから導入を検討されている場合には、助成金や補助金を適切に活用していくことで、導入の負担を軽くすることができます。

まとめ

今回はスマート農業について誕生した背景から導入のメリット、農業用ドローンの活躍についてご紹介しました。今後の農業界を盛り上げていく上で、スマート農業の導入は欠かせないキーポイントとなるでしょう。人手不足を解決する糸口として、スマート農業は今後もさらなる飛躍を遂げていくことが予想されます。

まずは根本的な労働不足を解消するためにも、農業用ドローンの導入からスマート農業に移行していくことをおすすめします。