近年農業をはじめとする、さまざまな産業で普及が進むドローン。活用場面が広くなった反面、事故も増えてきているのも実情です。特に上空を飛行するドローンは人命にも関わる事故につながり兼ねないので、注意が必要です。
またドローンには事故やトラブルが起こらないよう、国土交通省が定める規制があります。しかし、規制を知らずに利用してしまうことで、最悪の場合法律違反となり、罰則を受けてしまう可能性もあります。そのうちの1つに、ドローンの最大離陸重量が挙げられます。
そこで今回は、規制対象となる最大離陸重量25kg以上のドローンに関する規制や注意点についてお伝えしていきます。ドローンの最大離陸重量に関する規制について詳しく知らないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
最大離陸重量とはドローン本体の重量に加えて装置やタンク、運搬物などの付属物を全て含めた場合の重量のことを意味します。つまり「機体の重量と、その機体が持ち上げて飛行できる重量」です。
例えば、最大離陸重量が20kgでドローン本体とバッテリーの重量が10kgの場合は、最大10kgのものを搭載し、持ち上げられます。実際にドローンが活用されている現場では、農薬や肥料の散布、農作物の運搬等を行う際に、注意するポイントです。
また最大離陸重量を超えてしまうと、安全性を確保できなくなり、事故につながりやすくなるので注意が必要です。
産業用ドローンが普及してきた中で、懸念されるのが交通事故や人身事故をはじめとする事故やトラブルです。特にドローンは運送や農業分野での活躍が広がっており、これらの分野で活用する際にはパワーがある機体でないと、作業効率化のメリットが活かせません。
しかし、パワーと重量のある大型ドローンは墜落や事故の際に大きな被害になる傾向があり、リスキーなドローンでもあります。そのため安全性の面でも国土交通省の審査が厳しくなっています。
ここでは最大離陸重量25kg以上のドローンの規制内容や許可基準についてお伝えいたします。規制や基準について正確に理解していないと、思わぬトラブルに発展してしまうケースもあるので、導入にあたっては必ず確認しましょう。
ドローンは航空法により規制されており、一般基準を満たすことは必須です。それ以外にも規制されているのが、今回ご紹介している最大離陸重量25kgのラインです。
1.鋭利な突起物のない構造であること。
2.無人航空機の位置及び向きが正確に視認できる灯火又は表示等を有していること。
3.無人航空機を飛行させる者が燃料又はバッテリーの状態を確認できること。
上記はほんの一例です。詳細については、以下のサイトでも解説されているので参考にしてみてください。不安な場合は規制のメーカーや販売店への確認、調査を依頼するのも1つの方法です。
一般基準に加えて、上記の規制もクリアするのが最大離陸重量25kg以上のドローンの許可基準です。これらの基準をクリアしていることで、通常のドローンよりも安全性・耐久性・危機回避能力があると証明されます。
1.想定される全ての運用に耐え得る堅牢性を有すること。
2.機体を整備することにより100時間以上の飛行に耐え得る耐久性を有すること。
3.機体と操縦装置との間の通信は、他の機器に悪影響を与えないこと。
4.発動機、モーター又はプロペラが故障した後、これらの破損した部品が飛散するおそれができる限り少ない構造であること。
5.事故発生時にその原因調査をするための飛行諸元を記録できる機能を有すること。
6.次表の想定される不具合モードに対し、適切なフェールセーフ機能を有すること。
通信系統 |
・電波状況の悪化による通信不通 ・操縦装置の故障 ・他の操縦装置との混信 ・送受信機の故障 |
推進系統 | 【発動機の場合】 ・発動機の出力の低下または停止 ・不時回転数上昇 【電動の場合】 ・モーターの回転数の減少又は停止 ・モーターの回転数上昇 |
電源系統 | ・機体の主電源消失 ・操縦装置の主電源消失 |
自動制御系統 | ・制御計算機の故障 |
こちらでは、規制や基準についてご紹介してきましたが、実際のところユーザー自身でドローンの基準を的確に把握するのは難しいでしょう。そのため不意の事故につながらないためにも、不明な点やあやふやな点などは、メーカーに確認することをおすすめします。
最大離陸重量が25kg以下でも十分なパワーを備えているのが農業用ドローンの『飛助MG』です。飛助MGは農林水産航空協会認定機の農薬散布ドローンであり、最大離陸重量は24.9kgで、バッテリー・散布性能も産業用途に十分な機能を備えています。
また散布に優れている、従来の2倍に当たるダウンウォッシュ機能、さらに自動飛行も可能です。そのため安定したホバリングが可能で、農薬散布の効率化・高精度化が実現できます。導入を検討されている方は、選択肢の1つとして飛助MGを参考にしてください。
今回は最大離陸重量25kg以上のドローンに関する規制や注意点についてお伝えしてきました。ドローンを利用する目的によってはドローンのパワーを重視することで、最大離陸重量が25kg以上になることもあるでしょう。その際には規制や注意点に気をつけて、正しく所有・利用する必要があります。
ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、規制や法律を守って正しくドローンを活用しましょう。ユーザー視点ではわかりにくい点も多い傾向にありますが、トラブルにならないようあやふやな点は気軽にメーカーや販売店に確認するようにしましょう。