近年ドローンの普及も進み、娯楽用から産業用までさまざまなドローンが誕生しています。空撮用や競技用、トイドローンをはじめ、農薬散布ドローンや苗木運搬ドローンなど、農業や林業を中心にドローンが活躍しています。
今でこそ一般的のなったドローンですが、一体ドローンはいつ誕生したのでしょうか。今回は普段知る機会の少ない、ドローンの歴史についてご紹介します。これからドローンを使って見たい方や農業をはじめとする産業で活用を検討されている方は、参考にしてみてください。
ドローンは、無人で遠隔操作または自動操縦が可能であり、かつ重量200g以上の機体と定義されています。これは2015年の航空法改正によって定義されたものですが、実際には遠隔操作や自動操縦が可能な小型無人機が総称してドローンと呼ばれている傾向にあります。ここではドローンの歴史について、詳しくみていきます。
ドローンが開発されたのは、第二次世界大戦中のこと。この時期からも分かるように、元は軍事目的で生み出されたものでした。その目的はドローンに爆弾を搭載し、敵機に衝突させること。
当時は実用化には至りませんでしたが、その後も軍事目的で開発が進められていました。第二次世界大戦から約30年後の1970年代には、技術の進歩によりドローンの小型化や高性能化が実現。
そしてその後はGPSが普及したことで、ドローンの自動飛行が可能となり、偵察機としてドローンの開発が進みました。
戦時中にドローンの実用化が実現していたら、戦争はさらに悲惨な結果となっていたでしょう。今でこそ娯楽用や産業用として、ポジティブなイメージをもつドローンですが、そのルーツはネガティブなものでした。では一体誰がドローンを開発したのでしょうか。実は、ドローンの開発者は軍事機密のため未公開となっています。
ドローンが一般化し、さまざまなシーンで活用されるようになりました。一方、ドローンの活用が広まったことで、ドローンが抱える課題も明るみになっているのも事実です。
現在ドローンは、農業・物流・医療・警備・防衛などと、さまざな分野での活躍が期待されています。実際に実証実験を行っている事例も多く、サービスの実現化が注目されています。
しかしこれらの分野でドローンビジネスを成功させるには、人口の集中する都市部でのサービス展開が必要となるケースも想定されます。ドローンにより生活の利便性が向上することはわかっていても、上空を飛行する無人機という特性上、墜落などの事故が起こる可能性は否定できません。
実際にドローン関連の事故は多数報告されています。また分野によっては、まだドローンの開発が十分でないケースもあり、技術的な面での課題が残されているのも事実です。
ドローンは航空法をはじめ、さまざまな法律による規制がなされています。しかしまだ法整備が整っていない部分もあり、産業利用するとなれば、また新たな法律が設置される可能性も考えられます。法律面は政府との協力を図り、柔軟に対応していくことが重要です。
またドローンにおける法律が公表されたとしても、一般的な認識として法律が浸透するにも時間がかかります。実際に航空法をはじめドローンに関係する法律は一般的な認識としては、まだまだ浸透しきっていません。
産業用ドローンは、高齢化社会による人手不足、農業や林業をはじめとする各産業の担い手の高齢化などの課題を解決する糸口として注目されています。
実際に農業や林業では本格的な導入が進んでおり、慢性的な人手不足にある物流業界では、「Amazon」をはじめ各国で実証実験が行われている状況にあります。
また日本では、千葉県千葉市の一般住宅におけるドローン宅配の実証実験が行われました。しかし規制に則ってドローン宅配を実現するにはまだまだ課題が多く、本格的な導入には時間がかかるとされています。
実証実験は新たな課題を見つける手立てであり、そこで発見した課題を1つずつクリアしていくことが現段階では重要です。今後技術の進歩や法律の整備が進むことで、さらなるドローンの活躍が期待できるでしょう。
今回はドローンの歴史やドローンの抱える課題や今後の活躍についてお伝えしました。誕生から半世紀以上たった今、ドローンは大きく形を変えて活躍しています。
特に産業用ドローンは、日本特有の高齢化社会による人手不足を解消する方法として、大きな注目を集めています。
今後ドローンの利用シーンが広まることで、実際にあらゆる課題の解決に期待できるでしょう。現段階では農業や林業の分野を中心にドローンが活躍しています。農業・林業に従事されている方は、ぜひ一手不足の解消や業務効率化に向けてドローンの導入を検討してみてください。