娯楽用としても親しまれてきたドローンですが、近年は産業用としても広く活用されています。そんなドローンですが、その歴史についてはご存知でしょうか。ドローンの歴史を知ることで、ドローンの用途についてさらに深く理解できるでしょう。
今回はドローンの歴史について、名前の由来や開発された背景をご紹介していきます。合わせて現在のドローンの使用用途についてもお伝えいたします。ドローンの導入を検討している方や理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
現在でこそ私たちの生活にも馴染みのあるドローンですが、ドローンの歴史は長く実は約70年前には開発されていました。しかし、昔と今とでは、ドローンの使用用途やビジュアルも大きく変わってきています。ここではドローンの歴史について詳しくお伝えしていきます。
ドローンの名前の元は「オス蜂」を意味する英単語です。その名前の由来には2つの説があります。1つ目ドローンの飛ぶ音がオス蜂の飛ぶ音と似ていたから。2つ目は「クイーン・ビー(女王蜂)」と呼ばれるイギリスの射撃訓練用飛行機と、ドローンの形が似ていたからだと言われています。ドローンの名前の由来は「蜂」が関係していることがわかります。
ドローンは元々軍事目的を背景に開発され、第二次世界大戦中に誕生しました。実用化には至らなかったものの、爆弾を搭載したドローンを敵機に衝突させ、爆発を起こすことが開発の目的でした。
戦後もドローンの開発は進み、1970年代後半以降にはドローンの小型化や部品の高性能化、GPSが普及したことによって、敵地を偵察する目的でのドローン開発も進んでいました。
1980年代には産業用ドローンが誕生し、民間でも利用され始めました。そして2000年に入ってからは、現在利用されているような農薬散布ドローンも誕生しています。また2010年にはフランスと中国の企業がドローンを世に送り出したことから、多くの人の手に渡りはじめました。これに伴いドローンにさらに注目が集まり、ビジネスを目的とした専業企業も増えてきました。
現在のドローンはどのような目的で使用されているのでしょうか。ここでは3つの観点からお伝えしていきます。
私たちに最も馴染みがあり、多くの方が認識しているドローンといえば、娯楽用のドローンではないでしょうか。現在は娯楽目的のホビー用ドローンは、家電量販店やおもちゃ売り場などで手に入ります。また、ドローン専業会社が増加したことによって、安価なドローンであれば数千円程度で手に入ります。ドローンが多くの人々に認識されるようになったのは、こうした娯楽用としての安価なドローンが世に出始め、人々の手に取りやすいものとなったことが大きな要因のひとつと言えるでしょう。
また娯楽の中でも、空撮目的のドローン利用が多い傾向にあります。ドローンを活用することで、人の足では踏み入れない場所や上空などの美しい景色を撮影することができます。YouTubeをはじめとする動画コンテンツが台頭した現在、ドローンによる撮影は、今後もさらに増えてくることでしょう。
ドローンは競技レースのツールとしても使用されており、そのスピードや操縦の正確さがレースで競われています。近しいスポーツのイメージとしてはカーレースが挙げられます。今やドローンレースは、世界中で開催されるほどの人気を見せています。今後は日本でも、ドローンがスポーツ競技のツールとして、さらなる注目を集めるようになることは間違いありません。
そして近年注目されているのが、産業分野で活躍するドローンです。日本では農林水産省がドローンの導入を推奨しているほどに、その発展には目覚ましいものがあります。産業が抱える人手不足や担い手の高齢化などの課題を解決する一手としてドローンは注目されており、今後幅広く普及していくための活動が広がっています。また、人の手では難しい高所の作業などにも、ドローンが活用されています。
今後ドローンの活躍の場は、これまで以上に広がっていくと予想されています。例えば、宅配サービスにもドローンが活用できるのではないかと言われて、すでに実用化も進み始めています。また、人が足を踏み入れるのが難しい災害現場でも、その状況確認のためにドローンを活用することが考えられています。
ドローンの技術が今後も発展し、それぞれの分野で実用化が進めば、さらに便利な世の中となることは間違いないでしょう。
今回はドローンの歴史について、名前の由来や開発の背景をはじめ、現在のドローンについてもご紹介しました。ドローンの歴史は70年以上続いていますが、さまざまな場で活躍し始めたのは2000年代に入ってからです。その背景には最新技術の発達や、ドローンが解決できそうな課題が増えてきたことが挙げられます。
これからもドローンの使用用途は、特に産業分野で発達していくと予想されています。ドローンを活用してさまざまな課題が解決できるだけではなく、より便利な世の中になることが期待できます。ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、ドローンについての理解を深めてみてください。