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2018年11月27日
カテゴリー :

農薬散布ドローンの使用規定について

 

少し考えてみてください。。農薬散布ドローンと聞くと皆様はどのような形もしくは大きさをイメージされますでしょうか。

農業に使用される農薬散布ドローンというと、大きな機体にタンクが付いていて端のところにノズルが取り付けられている。というものをイメージされるるかと思います。それで不正解ではありませんが、何を基準に機体は開発・製造されているのか?ときかれると答えることができる人は少ないかと思います。
そこを今回のテーマとして、農薬散布ドローンの使用規定についてお話致します。

 

飛助MG農業用農薬散布ドローン

機体の大きさ

農薬散布ドローンはただ大きいだけではいけません。
日本には航空法というものが存在し、その中で無人航空機に薬剤やバッテリーなどを最大限まで積載した時の重量、通称:最大離陸重量が25kgを超えてしまうと、制限や年間の点検項目、高度な耐久試験等が義務付けられ個人で所有するにはかなりハードルが高くなってしまうことになります。

このことを踏まえてメーカーは、機体・散布装置・バッテリー・プロペラ・積載液体量を考えながら、耐久性の高い丈夫な機体を開発しなくてはいけません。この部分が非常に難しいところでいろいろ機能が付いている機体では重量が増えてしまい25kgを超えてしまい積載液体量が減ってしまうという本末転倒なことが起きてしまいます。

 

飛行時間

丈夫な耐久性の高い機体が完成してこれから飛行実験を繰り返していくという段階に入った時、次は飛行時間を考慮しなくてはいけません。産業用ドローンに使用されるバッテリーは1個で約4kgほどの重量があり、ホビー用と比べ非常に重たいです。

バッテリーは機体にこだわりすぎてしまうと大きなバッテリーを搭載することが出来なくなってしまい飛行時間が短くなってしまいます。飛行時間が短くなってしまうと、機体本来の性能が引き出せなかったり業務に使用するのは現実的でなかったりします。
飛行時間を少しでも長くするために、「機体は軽くて頑丈に・・精度の高いバッテリーを・・」というようにトータル的にみて産業用マルチローターは開発されます。

 

散布装置の脱着

液体散布装置や粒状散布装置は取り外し、もしくは取り替えが行いやすいような構造にしなくてはいけない。と規定されています。
もし取り換えがしにくければ作業後の洗浄が行いづらくなり、完全に薬剤を洗い流せなくなってしまう可能性があります。そうすると、次回散布する圃場に前回散布した薬剤が混ざり薬害になる可能性があります。そのため、農薬散布ドローンの散布装置は数分で取り換えが行える状態でないといけません

 

粒子径・噴霧量

ここからは農薬散布の専門的なお話になります。
まず一番大事な液体薬剤を吐出する部分であるノズルです。このノズルは1分間に0.8L吐出することが規定されています。その時の噴霧された粒が大きな塊ででてこないように精密試験を行い確認されています。
綺麗に噴霧されていないと、薬剤がぼたぼたと落下してしまい中央付近が非常に濃い状態になってしまいます。ですので、吐出量が0.8L/分で試験を繰り返し開発し販売していますので、使用される方は必ずこの分量を守る必要があります。もし分量を絞った状態(0.5L/分など)で噴霧した場合は、圧が少なくなるのでノズルから扇状に綺麗に広がらなくなります。

国内で使用する場合は、1L/分以上吐出するドローンは、農薬取締法違反になりますのでご注意ください

 

ポンプの一定精度

1分間の吐出量を0.8Lに安定させるにはノズルだけの問題でなく、薬剤を吸い上げ送り出すためのポンプも精度の高い製品を搭載しなくてはいけません。
ポンプには様々な種類があり、大きく分けるとブラシモーターを使っているポンプ、ブラシレスモーターを使っているポンプに分かれます。ブラシモーターは接点があるためそこからノイズが発生します。そのノイズはフライトコントローラーに悪影響を与え、最悪の場合思わぬ動きの発生原因も考えられます。そこで弊社では全てブラシレスモーターを使用したポンプを採用し、精度の安定性を図っています。
他に農薬は発揮性の高い製品が多く、プラスチック部分などが劣化してしまう可能性があります。その為年間を通して使用されるポンプは耐久性の高いポンプを使用しなくてはいけません。

 

 

散布性能

ここが一番の難点です。ドローンは産業ヘリと比べて軽量の為、風の影響をもろに受けてしまいます。その為薬剤が流れてしまい散布される場所がズレ性能が安定しません。
ただ機体にノズルを取り付ければ綺麗に散布されることは絶対にありません。弊社でも飛助MGを完成させるために何百回という試験を繰り返し現在に至りました。4枚ローター・6枚ローター・8枚ローターの気流やダウンウォッシュの特徴を調査して考慮しながらノズルの設置位置、向き、噴霧幅、噴霧のきめの細かさを決定します
このような試験を繰り返すため、各社メーカーはタンクやポンプは新しくなっても、簡単にノズル位や位置、向きを変更することはありません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
日本の農薬散布ドローンはこのようにして開発されています。この試験を繰り返し行い合格した製品が、農林水産航空協会認定機です。
この認定するところは現在国内では農水協しかありません。これが無ければ、散布幅はバラバラ、散布はムラだらけ、綺麗に扇状にならない、薬剤をかけすぎ、などのドローンがこの日本の中であふれかえってしまいます。今では野菜をスーパーで買って生で食べることが当たり前ですがこれが出来なくなってしまいます。

農薬散布ドローンの導入を考えている方は散布性能の確認を行っていることをしっかりと確認して購入するようにしてください。農水協の認定機体は全て性能確認を行っていますので安心してくださいね。

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