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ドローンの使い方ドローンフレームの強度とは?フレームの素材や違いについて解説!

ドローンフレームの強度とは?フレームの素材や違いについて解説!

ドローンの使い方
2018.08.23

ドローンに欠かせないものは?と質問するとほとんどの方がフライトコントローラー、ブラシレスモーター、ESC、プロペラなどがあげられます。不正解ではありませんが最も大事なものがぬけてしまっています。そう、、それは「フレーム」です。
フレームというと機体本体のことを示すことはお分かりになるかと思いますが、産業用ドローンにとってはフレームによって大きく耐久性や飛行安定性能が変わります。重たいものを積載するにつれてフレームの剛性が求められます。
今回は機体のフレームは安定性や飛行性能にどれだけ影響がありどれだけの重要性があるかどうかお話したいと思います。

 

ドローンのフレームはどのような素材でできているの??

ドローンというのはプロペラを高回転で空気を下に送り機体を上空に浮かせます。その高回転の負担が強くなればなるほどバッテリーの電力を消耗して飛行時間に影響をもたらしてしまいます。ドローンというのはたった1gだけでも長い目で見れば飛行時間が大きく落ちてしまいますのでその為「いかに強くどれだけ軽くすることができるか」という研究開発が行われています。

 

強度が高くて軽い素材:カーボン

さて、強くて軽いという素材はどのようなものがあるのでしょうか。。。
みなさんもお分かりの通り炭素のカーボンになります。スポーツカーでも多く用いられており、ボンネットやルーフ、トランクなど大面積の部分はほとんどがカーボンで成形されています。また非常に強度が高いので主要部品にも使用することができます。その他にあまり知られていないかとは思いますが、カーボンの素材によっては振動を吸収する特性を持っているものもあります。ドローンの場合は微振動などがフライトコントローラーに与えてしまうと思わぬ挙動などが発生しています要因があります。このようにドローンでは軽くて強度が高く、用途に応じた振動を吸収する素材が求められるためカーボンが多用されています。

 

柔らかく加工の行いやすい素材:アルミ

カーボン以外によく使われている素材があります。それは「アルミ」です。アルミは金属の中でも柔らかく加工を行いやすい特徴があります。カーボンの加工は難しく大きな費用がかかってしまいます。なので、ドローンで例えるとスキッド(脚)のような変形が必要な場所などは加工を行いやすいアルミが多く使われています。弊社の産業用ドローンでも、フレームはカーボン、脚の部分はアルミを使用しています。また、カーボンのフレームを繋ぎとめる部品などもアルミを使用しており、金属の中で軽くて加工の行いやすいものとしてドローンの製造では重宝されています。

 

 

フレームの違いでドローンにどのようなことが起きる?

弊社にお問い合わせ頂くお客様は、色々な方からお話を頂いております。今までなにも使用したことがない方、ラジコンヘリコプターは経験されていた方、ドローンから取り組み始められた方、、などお客様によって知識が違いますし、ご質問される内容も全くことなります。その中でよくお聞きされるのは、フライトコントローラーはどこのものを使用しているの?モーターとかはどこのものを使用しているの??などご質問頂きます。確かに前回のブログでもフライトコントローラーの性能によって機体の安定性が決まる。やモーターはどれだけ信頼性の高い製品を使用しているか重要です。などとお話させて頂きました。フライトコントローラーやモーターなども非常に重要な部分になりますが、フレームはその二つと同等レベルで重要なところになります。

 

フレームの剛性が弱いと・・・

もしフレームの剛性(曲げ・ねじりなどの力に対して歪(ゆが)まない性質のこと)が、モーターや持ち上げる物の重量に対して未達の場合だとします。そうすると機体はしなりが大きくなったり振動を大きく機体の中心部分に伝達します。そうするとなかなか機体が安定しなかったり、飛行していてもフラフラするような状態になります。この場合、フライトコントローラーが無理やり機体を安定させようとモーターの出力を瞬時に何十回と調整を行います。そうしているうちに多くの電力を消費してしまい本来飛べるはずの飛行時間から大きく少なくなってしまいます。

 

フレームの強度が弱いと・・・

フレームの強度が弱い場合はどうなるのでしょうか。新品から機体を使用していて、毎日作業で使用しているとドローンも形あるものなので必ず劣化はします。その中で強度の低いフレームだと、その劣化に対応することができなくなり月日がたつごとに飛行性能が劣化していきます。早ければ2、3か月で症状が出てしまう場合があります。どのような症状かは、先程お話した安定しなかったり、フラフラ飛んでしまいます。その強度が低下していることに気づかずに飛行を続けているとフライトコントローラーが制御できなくなり、いずれは墜落してしまう恐れもあります。

 

 

ドローンはフレームもフライトコントローラーの性能を大きく引き出すためには最重要ポイントです。

弊社でも耐久性のある剛性の強いフレームを試行錯誤するまでに多くの月日がかかりました。
是非、これから産業用ドローンの導入を検討している方は頭の片隅に置いておくようにしてください。

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