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ドローン農業用ドローン(農薬散布用ドローン)の選び方とおすすめ機種3選!

農業用ドローン(農薬散布用ドローン)の選び方とおすすめ機種3選!

ドローン
2023.05.01

農業用農薬散布ドローンの飛行
日本の農業が抱える大きな課題の1つとして「高齢化・担い手不足」が言われて久しいですが、その一方で、人材不足の解消や、高品質で超省力な生産を実現するためにドローンの活用が近年大きな注目を集めています。
日本に多い急傾斜地での作業には、小型でバッテリー飛行が可能なドローンが特に有用で、農薬散布や肥料散布のほか、播種や受粉、物資等の運搬や、圃場のセンシングなどにも活用されています。
農業分野にドローン技術が導入されてから、ドローンの利用数や登録機体数は急増し、導入した多くの農家で生産性の向上が立証されています。しかしながら、これから農業用ドローンを導入しようと考えている方の中で「ドローンのメリット」を100%理解されている方はそう多くないと思います。
ドローンの特徴を理解できていないと、いざ購入しても使いこなせなかったり、期待していた効果を得られなかったりすることもあるかもしれません。
ここでは、特にこれから農業用ドローンの導入を検討される方に向けて、農業用ドローンの選び方とおすすめ機種をご紹介します。

 

「散布性能・耐久性・低価格・低燃費」で国産の農薬散布ドローン機種

農業用ドローンとは?

農業用農薬散布ドローンの大きさ

一般的に農業用ドローンとは、農薬や肥料を散布するために利用されるマルチローター型の無人航空機のことを指します。
ドローンと聞くと、カメラが搭載された空撮用機体をイメージされる方が多いかもしれませんが、農業用ドローンには薬剤を積み込むタンクや散布用のノズルが付いていたり、均一に農薬を散布できるような自動飛行機能が搭載されているものが多いです。

農業用ドローンの大きさ

外国のような広大な農地で使われる農業用ドローンの機体サイズは非常に大きいですが、農業用ドローンが活躍するのは広大な農地だけではありません。
特に中山間地域に農地が多い日本では、こうした大型ドローンは適していると言えません。また、近年の農業用ドローンは、薬剤の積載量にもよりますが、小さなものだと幅・奥行が1m未満で、1人でも持ち運びできるくらい軽量・コンパクトな機種もあります。国産メーカーの機体は、こうした日本ならではの圃場を考慮して小回りが利くサイズ設計で作られているものが多く、10a程度の圃場にも対応できる機種も存在します。

コンパクトな農業用ドローンのサイズ例(マゼックス:飛助mini)開いた状態

コンパクトな農業用ドローンのサイズ例(マゼックス:飛助mini)開いた状態

コンパクトな農業用ドローンのサイズ例(マゼックス:飛助mini)閉じた状態

コンパクトな農業用ドローンのサイズ例(マゼックス:飛助mini)閉じた状態

農業用ドローン導入コストの相場

ただ飛行させるだけの手のひらサイズのホビー用ドローンなどであれば、数千円以内で購入できるものもありますが、農業用ドローンは、農薬や肥料を散布するためのパーツや機能が備わっていたり、農薬散布に適した独自設計がなされていたりするため、ドローン本体で50万円~300万円ほどするものが多いです。基本的には、積載する容量が大きくなればなるほど、ドローンの機体の大きさも大きくなり、必要となるバッテリー容量も大きくなるため、結果的にドローン購入費用が高くなってしまいます。
また、機体の購入費用だけでなく、保険や点検の諸費用、ドローンを飛行させるための申請代行費用などを含めると、導入時の初期費用は100万円を超える場合もあります。そうしたことから、近隣の方との共同購入をされる事例もありますし、購入時に利用可能な国や自治体の補助金を提案してくれるメーカーもあります。

ご自身に適したコストパフォーマンスの高い導入方法を検討してみてください。

 

農業用ドローンの用途・使い道

現在活用されている農業用ドローンの使い道は大きく分けると「農薬や肥料などの薬剤散布」、「播種(種まき)」「圃場の監視・センシング」の3つがあります。それぞれの用途によって必要な機能が異なるので、用途に応じた農業用ドローンを選びましょう。

農薬散布

農業用ドローンの用途として最もポピュラーなのが農薬散布です。
ドローンの機体に薬剤を入れるタンクが積まれていて、それらを噴出するためのノズルが付いています。また、作物に農薬や肥料が均一に届くように、機体本体やプロペラ、飛行制御機能に工夫が施されている機種も多く存在します。
農薬散布用にドローン購入を検討される際には、散布したい薬剤の量や、圃場の大きさに適した機種を選択するようにしましょう。合わせて、使いたい農薬がドローンで散布できるものなのかも確かめておきましょう。

播種(種まき)

播種も農薬散布と同様で、種をタンクに積み込んで圃場に投下します。
購入時の注意点も農薬散布用のドローンと同様で、圃場の大きさや、播きたい種がドローンで散布可能かどうかを事前に確認しておきましょう。

発育状況のチェックや圃場の監視

作物の発育状況のチェックや、圃場の監視を目的としてドローンを導入している活用事例もあります。この場合は前述の2つの用途とは違って、カメラやセンサーを搭載したドローンを飛行させて撮影・監視し、パソコンなどのモニターで状況をチェックすることができます。

農薬散布用ドローンの選び方

農薬散布用ドローンは決して安い買い物ではないので、購入前にいかに最適なものを選び、使いこなして、コストパフォーマンスを高められるかどうかを検討してください。
ここからは、農薬散布用ドローンを選ぶポイントを4つご紹介します。

薬剤散布量や圃場の大きさから選ぶ

自分の圃場にはどの容量が最適なのだろうか…と迷ったときは、以下の表を参考にしてください。作業面積に対しての推奨機械と並べて比較することでイメージしやすくしています。

総面積

3ha

10ha

15ha

50ha

トラクター

20馬力

50馬力

60馬力

100馬力

田植え機

4条

6条

8条

10条

コンバイン

2条

4条

5条

6条

ドローン

上記表は農業機械利用規模の下限面積(水稲)を参考にしています。

総散布面積が10haまでは、軽くて小回りの利く7L機がオススメで、10~50haになるとさらにバッテリー交換や時間を効率化できる9L機を推奨します。16~20L機は重くて大きく、バッテリーも非常に高価になります。
ドローンはただ大容量の機体を選択するのが良いのではなく、バッテリーの価格や維持費なども合わせて最適な機体を導入することで大きなコストカットにも繋がります。

コストから選ぶ

農業用ドローンの費用については、本体購入などの初期費用のほか、年次点検や保険などの維持費がかかるため、数年単位でのコストパフォーマンスを検討するのが良さそうです。
以下はマゼックスの代表的な2サイズ2機についての初期費用の例です。

委託料金
9L機
7L機
2500円/10a
84万円
58万円
依頼回数
バッテリー×2・充電器
3回
28.8万円
23万円
年間費用
年間維持費(保険-消耗部品-点検-申請などを含む)
75万円
12万円/年
9万円/年
4年間合計金額
300万円
160.8万円
117万円

計算すると…

総面積が8~10ha以上散布する方は9L機がオススメ!
それ以下の方は7L機がコスパ良く使用できます。
金銭的な面だけでなく、好きなタイミングで散布することにより作物の品質も安定します。
個人での購入が厳しい方は、共同でご購入頂いているお客様もおられます。

 

※あくまで近畿圏の一例なので各地域の委託費用を当てはめて計算してください。千円単位は切捨てしています。
ドローン納入実績についてドローン保険について年次点検内容について

農業用ドローンで散布可能な薬剤かどうかを確認する

農業用ドローンで農薬を散布するためのガイドライン「無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン」が農林水産省によって定められていて、農薬散布の際には実施場所、実施予定月日、作物名、散布農薬名、10a当たりの使用量又は希釈倍数等について記載した計画書を作成することになっています。
散布を検討している農薬や肥料が飛散の少ない剤型で、ドローンで散布可能かどうかを事前に確認しておきましょう。

農林水産省「無人マルチローターによる農薬の空中散布に係るガイドライン」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/pdf/mujinmalti_guideline.pdf

一般社団法人 農林水産航空協会「産業用無人航空機用農薬」
https://mujin-heri.jp/index_top.html

拡大農薬情報
https://mazex.jp/category/nouyaku

デモ会で購入前に操作性などを確認する

なかなか高額な農業用ドローンも、使いこなせないと無駄になってしまいます。購入前に必ず使いこなせる機体であることを確認しておきましょう。
農業用ドローンは、全国各地の販売代理店などが「デモ会」と呼ばれるデモ飛行の見学・説明会を実施していることがあります。
まずはデモ会に参加して、ご自身に最適な機体をおすすめしてもらうと同時に、操作性を確認してみてください。ご自身での操作が難しそうな場合は、ドローン飛行を委託するサービスの利用も検討してみても良いでしょう。

デモ実施依頼お申込みフォーム

自動飛行機能などの性能を確認する

そもそもドローンを飛行させるためには、ドローンスクール等での講習を受講して、ドローンの操縦技能を有しておく必要がありますが、薬剤を均一に散布するために飛行経路がずれないよう直進させるアシスト機能や、圃場のサイズを記憶させて自動飛行させるような機能によって、隅々まで均一に薬剤散布ができる機体もあります。
このような農業の効率を考えた機能や、作物の根元まで薬剤を散布できるようなプロペラや機体形状になっているのは、農業専用に設計された農薬散布用ドローンならでは。農業のために最適化された機能が充実した機種を選ぶと良いでしょう。

おすすめの農業用ドローン3選

ここまで農業用ドローンの選び方についてお伝えしましたが、今からドローンでの農薬散布を始めようとお考えの方にぜひご検討いただきたい、おすすめの農業用ドローンを3つご紹介します。

農薬散布におすすめのドローン①:飛助DX

10ha~30haほどの圃場に適した、長時間飛行が可能な高い電費効率と散布性能を誇る農業用ドローン。機体の軽量化などの工夫によって消費電力量の削減に成功し、1つのバッテリーで2haの散布が可能。初心者にも優しい自動飛行やアシスト機能も付いています。
特許取得の独自散布システムにより、無人ヘリコプターと同等の高い散布性能を誇る点もポイントです。

飛助DXを詳しく見る

農薬散布におすすめのドローン②:飛助mini

省電力でお手軽なドローンなら飛助mini。1ha~10haまでの中山間地域の圃場に最適なドローンです。アタッチメントの付け外し、アシスト機能の充実、飛行時間の向上、コストを抑えるための耐久性。「農業用ドローンは大規模圃場のものだ」「7L機では容量不足だ」そんな常識を覆した農薬散布用ドローンです。DXやMGと比べると小型のため、機体価格も安く、コストを抑えて農業用ドローンを導入してみたい方にもおすすめです。

飛助miniを詳しく見る

農薬散布におすすめのドローン③:飛助MG 農林水産航空協会認定機

GPSを利用した自動飛行やアシスト機能が付いた、10ha~30haほどの圃場に最適なドローン。初心者でも安心して操作できる点が特徴です。
おすすめのドローン①の「飛助DX」同様、無人ヘリコプターと同等の散布性能を誇っています。
また、こちらの機体は農林水産航空協会の認定機で、操縦するためには技能認定と呼ばれるライセンスを取得する必要があります。その一方で、ドローン運用に対する一定の社会的信頼性を得られるメリットもあるため、個人での農薬散布ではなく、請負事業として散布代行などを検討されている方にはおすすめの機体となっています。

飛助MGを詳しく見る

まとめ

ここでは農業が抱える課題、農業にドローンを導入するメリットや活用方法などをご紹介しました。農業用ドローンの活用は、農家の抱える悩みの一つである人材不足を解消し、収穫量や品質向上につながる有用的なツールです。導入コストが気掛かりな場合でも、現在は補助金制度も充実しているので、活用し効率的に導入を進めてください。
またマゼックスは農業に特化した高性能のドローンを提供しています。農業においてドローンの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

マゼックスは、農林水産航空協会認定製造メーカーであり、安全・手軽に使用できる農薬散布ドローン等の産業用ドローンをご提供しております。また、豊富な経験と技術開発力を活かし、農業・林業・運搬など様々な分野でご利用いただける製品やサービスをご提供しております。インターネットでのご注文だけでなく、全国の販売店でフライトデモ又は説明を受けていただけます。お気軽にお問い合わせください。

 

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